ゴム
アルコールで拭いても拭いても、キムワイプ(カスの出ないティッシュのようなもの)に汚れが付着しました(写真3枚目)。アルコールでゴムの成分かゴム表面の添加物が溶けて付着していると思われます。キリがない為、ある程度ゴム表面に艶が出たタイミングで拭き終わりとしました(写真4枚目)。

左右に拭いた跡が分かるでしょうか。写真だと分かりづらいですが元の表面(写真左側)はのっぺりとしたマットな質感でしたが、アルコールで拭くと光沢(写真右側)が出ておりかなり印象も変わりました。
貼り付け
カッティングシートを貼り付けました。転写シートにカッティングシートが残ることなく、問題なく貼ることができました。
剥がす
「K」の左角を爪で引っ掻いて剥がれ具合を確認しました。樹脂(アクリル)ほどではありませんが、しっかり食いついて貼り付いていました。剥がした部分のみが剥がれ、周りがつられて剥がれることはありません。

少し気になったため、2025/07/02に「AC」を剥がしました。「K」の一部分を剥がしたのは2025/06/11のため3週間経過していることになります。「K」は貼付け後すぐに剥がしましたので、剥がして見えている粘着面は元のシートカラーと同じに見えますが、「AC」が黄色いような緑色のような色に変化していました。恐らく拭き取りきれなかった、もしくは拭き取ったがまた内側から表面に浮き出てきたゴムの表面の添加物と思われます。次の項目でアルコールで拭かなかった事例を紹介します。
貼り付け(アルコールで拭かなかった事例)
どのくらいの差が出るのかアルコールで拭かずにカッティングシートを貼りました。転写シートを剥がす際(写真4枚目)、アルコールで拭いた時と比べると若干手応えが弱いような感じがしましたが、問題なく貼ることができました。
剥がす(アルコールで拭かなかった事例)
爪で引っ掻くとしっかり貼り付いている感じがありますが、端が剥がれると引っ掻いた部分だけでなく、周囲もつられて剥がれました。同じように引っ掻きましたが、先ほどのアルコールで拭いた時と比べてより広い範囲で剥がれていることがわかります。ただ1文字すべてがポロッと一気に剥がれるわけではないため、一応貼り付いている状態です。
一日置いてから剥がす(アルコールで拭かなかった事例)
これは転写シートをゴムに貼った状態で、転写シートを剥がさずに1日経過させて翌日剥がした写真です。転写シートを剥がすと黄ばんでいました(写真1枚目)。またカッティングシートの「S」を剥がして粘着面を確認したところ、転写シートと同様に黄ばんでいました。これは前述のとおり、アルコールで拭き取らなかったゴムの成分またはゴム表面の添加物が付着したものと考えられます。アルコールで拭いて貼った時も黄ばみましたが、この写真はより黄ばみや汚れがキツいように感じます。
評価
一時的に貼ることは可能ですが、ゴム特有の添加物などの影響から長期的に貼ることは避けた方が良いでしょう。また表面の洗浄はゴムの劣化にも繋がるため、カッティングシートとゴムの両方にとってあまり良くない選択といえます。
ゴムの表面をアルコールで拭きとることは、素材によってはゴムの性能低下を招くため、もし貼るとしても、より低刺激かつゴム適合性の高い洗浄方法で行うべきだと思います。洗浄能力の高い溶剤を使用すると、ゴムの劣化、ひび割れなどに繋がります。そのためカッティングシートとの相性というよりは、如何に少ないダメージでゴムの表面を綺麗にできるかが課題となるでしょう。