線でデザインを太らせる際の注意
少しだけデザインの太さが足りないなと感じる時、テキストであればフォントを太いものに変更して調整されると思います。しかし使用しているフォントがイメージ通りの太さがない場合は多いと思います。
またイラストのデザイン等の場合でも、少しだけ太くしたいシーンはあります。そんな時はIllustratorの 線
を使用してデザインを太らせると、均一に太らせることができ綺麗に仕上がります。
線の比率の調整

線の操作パネルはIllustratorメニューの ウィンドウ > 線
から開くことができます。
上図はそれぞれ線で太らせた状態です。線の設定によって見た目が変わっている事がわかります。右上段NG例は角が生えてしまっています。
右中段OK例は右上段NG例と線幅、角の形状、線の位置が同じですが、比率だけ9だったのを8に変更したところ、角が生えずに綺麗に太らせることができています。
右下段NG例は角の形状を丸味を持たせて角の処理を変更していますので、角は生えていませんが、元のデザインより少し丸味を帯びてしまっています。
よって線で太らせから角が生えないように比率を調整するのが一番簡単に作業できます。
- 操作手順
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太らせたいオブジェクトを選択する > 線を付けて太らせる > 角が生えたら比率の値を下げる
それでもうまく調整できない時は角の形状を変更します。
なお 比率
とは角の比率のことで、線の角をどのくらい尖らせるかを設定する項目です。専門的な話になるので興味がある方は調べてみてください。
2色以上の仕様で縁取りや背景をつける場合

※1シートで2色以上使用するデザインを想定した説明です。
上図は先ほどと同じように線で太らせた状態で、OK例の方が1ptだけ線が太くしてあります。この様にデザインに中抜きが含まれている場合、太さが足りないと意図しない隙間が生まれます。厄介なのがこの隙間は小さいため気づき辛く、製作可能サイズを下回ってデータ修正の対象となってしまうことです。線で太らせた場合は注意深く意図していない隙間が生じていないか確認してください。
- 操作手順
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- 線で太らせる
- 隙間がないか確認
- 隙間があれば線を太くするか、もしくはペンツール等で隙間を埋める