Illustratorで入稿する時のサンプルデータ

どのような入稿データを用意すると、どのような製品が制作されるのかご紹介します。Illustratorのデータ内に画像を配置したデータはトレースする必要がありますので、画像データでの入稿も参考にしてください。

各パターンに記載している「オーダーフォームの設定」の項目は、オーダーフォームの使い方を参考にしてください。


単色で作る

単色の文字のデザイン
入稿データ(データをダウンロード
単色の文字のデザイン-製品
実際に作成した製品
カッティングシートをアクリルボードに貼った-単色の文字のデザイン
透明のアクリル板に貼った状態

オーダーフォームの設定

色数 1色
サイズ 20.0cm×5.4cm
シートカラー 621短期用シート051ジェンティアンブルー
シートとして残す部分 データの黒色の部分をシートとして残す

1色で制作の場合は2色目以降を貼り合わせる必要がないため、とても綺麗な仕上がりになります。Illustratorのデータの作り方に則り、シートとして残したい部分を青色ではなく黒色でデータ作成しています。


背景をシートとして残す

背景を残したデザイン
入稿データ(データをダウンロード
背景を残したデザイン-製品
実際に作成した製品
カッティングシートをアクリルボードに貼った-背景を残したデザイン
透明のアクリル板に貼った状態

オーダーフォームの設定

色数 1色
サイズ 20.0cm×20.0cm
シートカラー 621短期用シート010ホワイト
シートとして残す部分 データの黒色の部分をシートとして残す

単色で文字ではなく背景部分を残すデザインです。オーダーフォームの設定では「621-010ホワイト」を選択していますが、Illustratorのデータの作り方に則り、デザインデータは白色ではなく黒色で作成してください。単色で制作する場合は、最終的に白色シートで仕上げる場合もシートとして残したい部分を黒色でデータ作成します。


5色仕様で作る

文字の写真(5色)
入稿データ(データをダウンロード
5色のデザイン-製品
実際に作成した製品
カッティングシートをアクリルボードに貼った-5色使用したデザイン
透明のアクリル板に貼った状態

オーダーフォームの設定

色数 5色
サイズ 20.0cm×5.4cm
シートカラー 621標準シート032ライトレッド
052アズレブルー
061グリーン
020ゴールデンイエロー
063ライムツリーグリーン
シートとして残す部分 データの背景以外すべての部分をシートとして残す

5色の色を1枚のシートに貼り合わせる必要があるため、若干ズレる(1mm以内)可能性はありますこと、予めご了承ください。1デザイン内で2色以上使用したい場合は、デザインデータも使用するシート色に近しい色で作成してください。


仕上がりサイズを指定する

仕上がりサイズの指定のページを御覧ください。

よくある質問

  • 上限サイズを超えてしまいデータがアップロードできません

    通常、デザイン方法のページに書かれているとおりにIllustratorデータ(ai, eps形式)でデータを作成した場合、いくら重くてもデータファイルのサイズは5MB以内(アップロード可能サイズ)に収まります。それを超えるということは、恐らく画像データを埋め込まれているデザインかと思います。

    埋め込まれている画像データのサイズが軽くなるよう編集してから、再度Illustratorで埋め込んでデータを保存し直してください。

    参考:Illustratorでのデザイン方法

  • なぜIllustrator以外のアプリでデータを作るのが駄目なのですか?

    ai形式のデータはAdobe Illustratorでしか作成できないため(もしあれば教えてください)、eps形式に絞って説明させていただきます。

    eps形式はIllustrator以外のアプリケーションでも作成が可能なデータ形式です。ベクターデータを扱えるデザイン系アプリでは、Inkscapeが有名ですので、Inkscapeで作成したデータを元に検証を行いました。

    テスト環境

    • Mac OS 12.1
    • Illustrator 2022(26.3.1)
    • Inkscape 1.1.1 (c3084ef, 2021-09-22)
    • Bridge 2022(12.0.2.252)

    検証1

    1-1. Inkscape(フォントを埋め込む)

    Inkscapeでの表示

    こちらがInkscapeで作成したデザインです。デザインにあるとおり、「アウトライン化済」はフォントはアウトライン化済みで、「未アウトライン」と書かれているオブジェクトはアウトライン化していません。いずれもアートボードからはみ出しているオブジェクトがある状態で保存しました。

    Inkscapeの保存設定

    保存はeps形式で「フォントを埋め込む」設定としました。

    inkscapeでepsを保存後終了する時の警告

    epsで保存後、Inkscapeを閉じようとすると、「ファイル”inkscape_sample.eps”は、データの損失を起こす可能性のあるファイル形式で保存されています。このファイルを Inkscape SVG 形式で保存しますか? 」と警告が表示されました。どうやらInkscape側もepsの保存に消極的なようです。それでは保存したデータをIllustratorで開いてみます。

    1-2. Illustrator

    Illustratorでepsを開いた状態

    Illustratorで開いた状態です。アートボードが横長だったのが縦長になっており、デザインも一部欠けています。しかしデータを開く際にエラーは表示されませんでした。

    Illustratorでクリッピングマスクを解除した状態

    クリッピングマスクが掛かっていたため、すべて解除しましたが、一部は完全に欠損しておりInkscapeと同じデザインを表示することができませんでした。

    1-3. Bridge

    一体何が起こっているのか、Adobe Bridgeで詳しいファイル情報を確認しました。

    Adobe Bridgeで開いたInkscapeで作成したeps

    Inkscapeで作成したepsの詳細情報です。「アプリケーション」の項目がInkscapeではなく「cairo 1.16.0」となっています。

    Adobe Bridgeで開いたIllustratorで作成したeps

    新たにIllustratorで作成したepsをBridgeで開きました。こちらは「アプリケーション」はAdobe Illustrator 26.3となっており一致しています。

    1-4. Inkscape

    Inkscapeで作成したepsデータをもう一度Inkscapeから開いてみました。

    Inkscapeでepsが開けませんでした

    しかし開くことができませんでした。先程、epsを保存する際に「損失する可能性がある」と警告が出ましたが、当のInkscapeですら開けなくなるとは思いませんでした。


    検証2

    2-1. Inkscape(テキストをパスに変換)

    Inkscapeでの表示

    検証1と同じデザインですが、保存方法を少し変更しました。

    Inkscapeの保存設定

    検証1では「フォントを埋め込む」だったのを「テキストをパスに変換」に変更して保存しました。これですべてのフォントがアウトライン化された状態で保存されます。ファイルを閉じる際に検証1で表示された警告は同じく表示されました。

    Illustratorでepsを開いた状態

    Illustratorで開いた状態です。検証1と同じくデザインが欠けてしまっています。

    Illustratorでクリッピングマスクを解除した状態

    クリッピングマスクをすべて解除しましたが、やはり完全に欠損している部分があり、復元できませんでした。

    Inkscape

    Inkscapeでepsが開けませんでした

    こちらもInkscapeでは再度開くことはできませんでした。


    おまけ

    Inkscape(SVG)

    Inkscapeで作ったデザイン

    警告に表示されていた内容からsvg形式で保存してみました。上図はInkscapeの画面です。

    Illustratorでepsを開いた状態

    Inkscapeで保存したsvgをIllustratorで開いてみました。アートボードの横長は維持されており、アートボードからはみ出て欠損していた部分も問題なく表示されています。


    まとめ

    • Inkscapeでeps形式で保存したデータをIllustratorで開くとデザインが欠損してしまう(エラーメッセージも表示されない)
    • Inkscapeで作成したepsデータが再度Inkscapeで開けない
    • svg形式であればInkscapeとIllustratorで互換性がある(かもしれない)

    このようにIllustratorとInkscapeではデザインの欠損が見られ、エラーメッセージが表示されないなど、Inkscapeで作成したepsをカッティングシートのデータとして使用するには致命的なことがわかりました。

    実際のカット作業はIllustratorを使用して出力を行うため、Illustratorで正常に表示ができないデータは承ることができないため、ai、eps形式の場合はIllustratorで作成されたデータのみの受付とさせていただいております。最後のおまけに書いたsvgも対応できれば良いのですが、svg形式はInkscapeだけではなくもっと多くのアプリで作成ができるため不具合が起こる可能性が大きく、対応しておりません(2022/07/14現在)。

    これらは正常に、正確に、入稿されたデザインを再現するための決まりごとです。何卒、ご理解の上ご利用いただけますと幸いです。

  • Illustratorデータでの入稿・文字入力での入稿でサイズ違いが追加できない
    オーダーフォーム

    ページ:オーダーフォーム(または注文内容の変更時) > デザイン情報を追加してください 入稿方法:Illustratorデータでの入稿、文字入力での入稿

    Illustratorデータでの入稿の場合、原寸大(制作したいそのままのサイズ)で作成したデータをご用意いただく必要があるため、子デザインとしてサイズ違いのデザインは追加することはできません。そのためサイズが違う場合は2つデザインデータをご用意いただく必要があるため、違うデザインとしてオーダーフォームで追加していいただく必要があります。 一方、画像データでの入稿の場合はサイズ・色違いを子デザインとして追加することができます。

  • データにない文字を作って欲しい

    デザイン内に欲しい文字が含まれていない場合

    デザインにない文字

    入稿されたデザインデータにない文字・デザインは作ることはできません。一文字だけであっても、上図のように単語であってもできません。同じフォントで「Happy」と作って欲しい、「a」だけ欲しい場合は、元となるデータをお客様にご用意いただく必要があります。

    入稿とデザイン方法 – お引き受けできないこと

    デザイン内に欲しい文字が含まれている場合

    デザインにない文字2

    以下はあくまで応急的な対応です。本来は誤りのないデザインデータをご用意いただくのが一番確実です。

    • 入稿されたデザイン:Super sato
    • お客様が欲しいデザイン:Super seto

    お客様が「seto」の綴りを間違えて「sato」として注文してしまいそのまま納品。デザインデータも新たに用意するのが難しく「seto」の「e」のみを作って欲しい、という場合です。

    「Super」の「e」の一文字だけを少し小さくして製作すれば作れそうですが、「Super」はやや文字が大きいため、可能な限り調整はしますが1文字のサイズが同じになるかはわからず保証はできません。また一文字だけ貼り付けるのは、他の文字と違和感が無いように貼るのも難しい作業です。もっと言えば文字同士の間隔は「a」と「e」では少し異なることはご留意ください。

    それでもよろしければ、発注時の備考欄にて必ず【上部1行目の「Super」の「e」の一文字だけを作成希望(他は削除)】の旨をお書き添えください。なおデータの修正費用は500円です。

  • パス数や文字数で追加料金が発生しますか?

    パス数で追加料金が加算されることはありませんが、文字数が増えますと(=細かいデザイン)トリミング代が追加で必要となります。

    カッティングシートは単色のシートから切り出し、不要な部分を剥がして製作します。この剥がす作業のことをトリミング(カス取り)といいます。デザインの細かさや形状によってこの作業時間が大きく異なってきますので、時間の掛かる細かいデザインなどはトリミング代として別途料金を頂戴しています。

    例えば、お見積りでトリミング代が「100円」となりましたデザインは、1枚につき「細かいデザインのトリミング代としての別途追加料金が100円必要」ということです。トリミング代は1枚あたりの金額のため、10枚注文する場合は「100円x10枚=1,000円」がトリミング代として必要です。

    トリミング代が『0円』となっているデザインも、「別途追加料金が発生していない」ということですので、「0円」でもトリミングを施してから商品を発送しますので直ぐに使用できる状態で納品されます。

    価格・色見本 – トリミング代

  • データ修正を依頼したいのですがどうすればいいですか?

    発注前

    発注前から修正したい点があり、お客様ご自身でのデータ修正ができないとわかっている場合は、オーダーフォームの備考欄にその旨をお伝えいただくとスムーズです。弊社にてデータ修正(有償)を承ることができる場合は、データ修正費を含めた状態でお見積りをお返しさせていただきます。データに弊社で修正を承る事ができない内容は、その旨をご連絡します。

    お見積り依頼後、発注後

    データに不備があれば弊社からデータ修正依頼のメールが届きますので、メールの内容にあるURLを開いて修正したデータをアップロードしてください。弊社にデータ修正(有償)を依頼する場合も、ページの説明に従って操作してください。

  • Illustratorで一度に複数のデータを保存する

    クワックワークスでは1デザインにつき1データファイルでの入稿とさせていただいておりますが、デザイン数が多い場合は1つ1つ保存していくのは大変だと思います。しかしIllustratorの保存設定から、一度の保存で複数のデータを保存する方法がありますので紹介します。

    データの作り方

    1データファイルの中にアートボードを複数作成します。1アートボードにつき1デザインとして配置してください。 デザインができたら保存する際に、「各アートボードを個別のファイルに保存」にチェックを入れてください。アートボードすべてを保存する場合は「すべて」を選択、一部のアートボードのみを保存する場合は「範囲」を選択し「2-3」のように範囲を入力してください。設定が完了したら「OK」をクリックすると、アートボードごとに分かれた状態のデータが保存されます。

    Illustratorの保存設定

    保存されるデータ

    アートボード2つ 例として上記のように2つのアートボードを並べてデータを保存しました。保存したデータを確認すると、以下のような状態になっていたら成功です。
    1. sample.ai =>2つのアートボードが入った状態のデータ。
    2. sample_アートボード 1.ai =>アートボード1のみが入った状態のデータ。
    3. sample_アートボード 1 のコピー.ai =>アートボード2のみが入った状態のデータ。
  • Illustrator以外のフリーソフトでデータを作ってもいいですか?

    不具合が発生する確率が高いため、Illustrator以外で.ai、.eps形式のデータは作成しないでください。

    エラーが表示される不具合であればまだ気づくことができますが、エラー表示のない不具合(デザインの一部が欠けているなど)の場合は、データチェックの際に気づくことができません。Illustrator以外で作成されたデータで入稿し、不具合があった場合は責任は負いかねますのでご注意ください。

    データ形式とIllustrator

    epsデータ・aiデータは、Illustrator専用のデータ形式ですので、【ai】【eps】形式で入稿される場合は必ず、Illustratorでデータ作成してください。Inkscape等の、Illustrator以外のフリーソフトをご使用いただきますと、予期せぬデータエラーの原因となりますのでご使用しないでください。 Illustratorをお持ちでない場合は、画像データ等でご入稿をお願いします。

    https://www.quackworks.jp/guide/design/

    データの取り扱い

    Illustratorのデータ形式はパソコンで取り扱うことが前提となっておりますので、データの取り扱いには必ずパソコンをご使用ください。

    参考リンク

  • データを古いバージョンのIllustartorで作成したのですが影響ありませんか。

    Illustratorでのデザイン方法のページに記載されている内容を守っていただけていれば問題はありませんが、アートボードよりデザインを大きく配置するなどした場合、稀にデザインの一部が切れていたりすることがあります。 この場合、正常なデザインの状態がどのようなものかわかりかねますので、もしご不安であればオーダーフォームの備考欄にて作成したバージョンをお知らせください。

  • グレーと白色のシートで制作したい場合、データ上の配色はどうすれば良いですか?

    多色を用いたデータを作成する際は、カッティングステッカーの『ホワイト』に該当するデータを『薄いグレー色』で、カッティングステッカーの『グレー』に該当するデータを『濃いグレー色』で作成ください。 データ上で見た目が、『薄いグレー色』と『濃いグレー色』とに判別が可能であれば大丈夫です。 もしご不安な場合は、備考欄にて『K10%がホワイト、K80%がグレー』のようにご指定ください。