貼り付け時の空気は自然と抜けるのかの経過観察

気泡は自然と抜けるのかの実験

カッティングシートを貼り付けた際にカッティングシートと施工面の間に空気が入ってしまったと想定し、自然と空気が抜けるのか経過観察をしました。4パターンで実験しましたので、それぞれの条件別に経過を写真を交えて紹介します。


最初に結論

1週間ほど放置しておくと多少は自然に空気が抜けます。もしそれでも抜けない場合は、空気を抜く作業をしてください。対処方法は空気の抜き方を御覧ください。

関連ページ:カッティングシートの貼り方(ドライ、水貼り)


実験条件

実験風景
実験の様子。日光が当たる窓辺に置いた。

各6 x 6cmのカッティングシートに空気の気泡ができるようにして貼り付けました。

素材

カッティングシートと相性が良く、施工面との隙間が無くしっかりと貼り付くアクリル板に貼りました。アクリル板であれば空気を通さず、空気が抜けるとしてもシートの端からであると考えられます。

カッティングシートは空気を含んだ膨らみが分かりやすい【651標準シート090シルバーグレー(銀色)】を使用しました。実験開始後は再圧着はしていません。

期間

1ヶ月間:2025/09/11 ~ 2025/10/10

場所とテンション

表面の貼り付け位置
表面から見た配置
裏面の貼り付け位置
裏面から見た配置
  • 【A】カッティングシートの【中央】に【緩め】に貼って空気を含ませた
  • 【B】カッティングシートの【中央】に【キツめ】に貼って空気を含ませた
  • 【C】カッティングシートの【端】に【緩め】に貼って空気を含ませた
  • 【D】カッティングシートの【端】に【キツめ】に貼って空気を含ませた

各パターン4つずつ作りました。それぞれ条件(A~D)と貼られた位置(1~4)を示すように【A1】【B2】などと表記します。上図の上辺にある黄色の印は、方向確認のための印で、実験途中から貼り付けました。

気泡の配置

シートの【中央】と【端】に貼りました。中央に貼った理由は空気が抜ける唯一の道であろうシートの端から一番遠い場所に位置させるためです。反対に空気の抜け道に近いであろうシートの【端】にも貼りました。

テンション

テンションの緩い気泡のイラスト
緩やかにテンションが掛かっている
テンションを掛けた気泡のイラスト
空気が一か所に集められてテンションが掛かっている

空気を含ませた際に空気の圧力が異なるようテンションを掛けました。

【緩め】はパンパンに膨らまないようにフワッとした感じの膨らみになるようにしました。【キツめ】はなるべく空気が一か所に集まるよう、パンパンにテンションを掛けました。パンパンになることで空気が外に広がろうとする圧力が増しますから、自然放置で空気が抜けやすくなるのではないかと考えたためです。ただしパンパンにすることで、カッティングシートに圧力が掛かってしまうため、カッティングシートが圧力でシート自体が伸びてしまう事が懸念されました。

※埃を取り除いてから撮影した時と取り除かなかった時があるため、一部埃が多く写っている写真があります。予めご了承ください。埃を取り除く際は表面に影響しないよう、表面はカメラレンズ用のブラシ、裏面はディスプレイ用のクロスを使用しました。


[A] 中央・緩め

A:全体表面

A:中央・緩め 全体
2025/09/11
A:中央・緩め 全体
2025/09/16
A:中央・緩め 全体
2025/10/07
A:中央・緩め 全体
2025/10/09
A:中央・緩め 全体
2025/10/10
A:中央・緩め 全体
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

放置して1ヶ月後には細かい気泡が無くなっています。順に写真を見ていくと、端から抜けたのではなく、中央の大きな気泡に合体しているように見受けられます。

A:全体裏面

A:中央・緩め 全体
2025/09/11
A:中央・緩め 全体
2025/10/10
A:中央・緩め 全体
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

裏面から見ても気泡が少なくなっているのがわかります。写真のコントラストもあると思いますが、A1~4とも1ヶ月後の方が丸みを帯びているように見えます。これは気泡が均一にテンションがかかる円形に近付こうとして動いているのだと思います。

A1:表面

A1:中央・緩め 拡大
2025/09/11
A1:中央・緩め 拡大
2025/10/10
A1:中央・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

A1の拡大写真です。全体写真と同じく細かい気泡はなくなり、鋭利な形が丸みを帯びるように変化しています。

A1:裏面

A1:中央・緩め 拡大
2025/09/11
A1:中央・緩め 拡大
2025/10/10
A1:中央・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

A1の裏面の拡大写真です。気泡の形が大きく変わりました。

A2:表面

A2:中央・緩め 拡大
2025/09/11
A2:中央・緩め 拡大
2025/10/10
A2:中央・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

A1の拡大写真です。これも丸みを帯びるよう変化しています。

A2:裏面

A2:中央・緩め 拡大
2025/09/11
A2:中央・緩め 拡大
2025/10/10
A2:中央・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

A2の裏面の拡大写真です。細かな気泡が無くなっています。

A3:表面

A3:中央・緩め 拡大
2025/09/11
A3:中央・緩め 拡大
2025/10/10
A3:中央・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

A3の拡大写真です。他のパターンに比べて形の変化は少ないようです。

A3:裏面

A3:中央・緩め 拡大
2025/09/11
A3:中央・緩め 拡大
2025/10/10
A3:中央・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

A3の裏面の拡大写真です。細かな気泡が無くなっています。

A4:表面

A4:中央・緩め 拡大
2025/09/11
A4:中央・緩め 拡大
2025/10/10
A4:中央・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

A4の拡大写真です。右上やや下側にあった貼りシワが殆ど無くなって綺麗になっています。中央の大きい気泡の膨らみも、1ヶ月後は大きくなっているように感じます。

A4:裏面

A4:中央・緩め 拡大
2025/09/11
A4:中央・緩め 拡大
2025/10/10
A4:中央・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

A4の裏面の拡大写真です。やはりこれも細かな気泡が無くなっています。表面から見た写真でも膨らみの嵩が増していましたし、細かな気泡が合体したのでしょうか。

[A] 中央・緩め のまとめ

コントラストを上げた写真で確認しても、細かい気泡はなくなっている様子が確認できました。しかしカッティングシートやアクリル板を通り抜けて空気が抜けることは考えづらく、気泡同士が合体したか、シートの端から抜けたと考えるのが自然でしょう。


[B] 中央・キツめ

B:全体表面

B:中央・キツめ 全体
2025/09/11
B:中央・キツめ 全体
2025/09/16
B:中央・キツめ 全体
2025/10/07
B:中央・キツめ 全体
2025/10/09
B:中央・キツめ 全体
2025/10/10
B:中央・キツめ 全体
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

ハリのある気泡でしたが、時間の経過と共に徐々にテンションが緩くなっていき、1ヶ月後には他の場所にあった気泡とも合体して形状も変わりました。

B:全体裏面

B:中央・キツめ 全体
2025/09/11
B:中央・キツめ 全体
2025/10/10
B:中央・キツめ 全体
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

同じ配置の中央寄せの「[A]中央・緩め」に比べて気泡が小ぶりだったのもあってか、空気が端から抜けた様子は確認できません。あくまで気泡が元々あった場所で、パンパンだったハリが弱まるようにして気泡が広がっただけのように見えます。

B1:表面

B1:中央・キツめ 拡大
2025/09/11
B1:中央・キツめ 拡大
2025/10/10
B1:中央・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

B1の拡大写真です。形状が変わっているため、小さい気泡が合体したのか抜けたのかは定かではありませんが無くなっています。

B1:裏

B1:中央・キツめ 拡大
2025/09/11
B1:中央・キツめ 拡大
2025/10/10
B1:中央・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

B1の裏の拡大写真です。大きい気泡の左下にあっや小さい気泡が無くなっています。合体したのか端から抜けたのかはわかりませんが、かなり空気が動いたことになります。

B2:表面

B2:中央・キツめ 拡大
2025/09/11
B2:中央・キツめ 拡大
2025/10/10
B2:中央・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

B2の拡大写真です。実験開始直後にあった中央の気泡から左に伸びているシワのような細い気泡が無くなりました。正確には中央の気泡に取り込まれて丸みを帯びた状態なのでしょう。このような一見強く貼り付いているように見えるシワ部分もテンションが緩んで馴染んでいくようです。

B2:裏面

B2:中央・キツめ 拡大
2025/09/11
B2:中央・キツめ 拡大
2025/10/10
B2:中央・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

B2の裏の拡大写真です。右端にあった気泡がなくなっています。

B3:表面

B3:中央・キツめ 拡大
2025/09/11
B3:中央・キツめ 拡大
2025/10/10
B3:中央・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

B3の拡大写真です。明らかに気泡の数が減っています。

B3:裏面

B3:中央・キツめ 拡大
2025/09/11
B3:中央・キツめ 拡大
2025/10/10
B3:中央・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

B3の裏の拡大写真です。小さい気泡が無くなっています。

B4:表面

B4:中央・キツめ 拡大
2025/09/11
B4:中央・キツめ 拡大
2025/10/10
B4:中央・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

B4の拡大写真です。シート左端のシワも1ヶ月経過後は緩んで形状が変わっています。

B4:裏面

B4:中央・キツめ 拡大
2025/09/11
B4:中央・キツめ 拡大
2025/10/10
B4:中央・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

B4の裏の拡大写真です。大きな変化は見られませんが、気泡の数は減っています。

[B] 中央・キツめ のまとめ

B1~B4までの全てのシートで当初のハリよりも弱いテンションとなり、それと比例して気泡は広がっていました。これは空気の圧がシートの粘着力より強かったからだと考えられます。またB4で見られたシワのように、シート本来のハリもあって完全に接着できていない部分は動く事が確認されました。


[C] 端・緩め

C:全体表面

C:端・緩め 全体
2025/09/11
C:端・緩め 全体
2025/09/16
C:端・緩め 全体
2025/10/07
C:端・緩め 全体
2025/10/09
C:端・緩め 全体
2025/10/10
C:端・緩め 全体
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

なるべく端に寄せて緩い気泡を配置したパターンです。元々の気泡がボンヤリと大きなサイズだったこともあるのか、全体で見ると変化は少なかったように思います。

C:全体裏面

C:端・緩め 全体
2025/09/11
C:端・緩め 全体
2025/10/10
C:端・緩め 全体
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C3(写真右下)のシートは小さな気泡が無くなっているのがわかります。

C1:表面

C1:端・緩め 拡大
2025/09/11
C1:端・緩め 拡大
2025/10/10
C1:端・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C1の拡大写真です。ほぼシート端に繋がっており、その空気が抜けていくかと思いましたが、1ヶ月経過後の様子を見ると、あまり変化はありませんでした。

C1:裏面

C1:端・緩め 拡大
2025/09/11
C1:端・緩め 拡大
2025/10/10
C1:端・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C1の裏の拡大写真です。細かい気泡がなくなり大きな気泡だけになっています。大きな気泡は実験開始直後よりも明確に繋がるよう形が変わっています。

C2:表面

C2:端・緩め 拡大
2025/09/11
C2:端・緩め 拡大
2025/10/10
C2:端・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C2の拡大写真です。細かな気泡が無くなっています。

C2:裏面

C2:端・緩め 拡大
2025/09/11
C2:端・緩め 拡大
2025/10/10
C2:端・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C2の裏の拡大写真です。実験開始直後は表面には現れていない小さな気泡や圧着のムラが見られますが、1ヶ月経過後は無くなっています。

C3:表面

C3:端・緩め 拡大
2025/09/11
C3:端・緩め 拡大
2025/10/10
C3:端・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C3の拡大写真です。小さい気泡が無くなっています。シート上部の気泡も丸みを帯びた形に変化しています。

C3:裏面

C3:端・緩め 拡大
2025/09/11
C3:端・緩め 拡大
2025/10/10
C3:端・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C3の裏の拡大写真です。小さい気泡が無くなっています。

C4:表面

C4:端・緩め 拡大
2025/09/11
C4:端・緩め 拡大
2025/10/10
C4:端・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C4の拡大写真です。シート右側にあったいくつかの気泡が合体しているのがわかります。

C4:裏面

C4:端・緩め 拡大
2025/09/11
C4:端・緩め 拡大
2025/10/10
C4:端・緩め 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

C4の裏の拡大写真です。表面と同じく気泡が合体していることがわかります。空気の量が少ない気泡だったため、合体してコンパクトになっただけなのか、シート外へ空気が抜けたのかは断言が難しいです。

[C] 端・緩め のまとめ

A~Dの他のパターンと比べると、Cは少し変化が少ないように感じました。しかし気泡が合体することは他のパターンと同じで、気泡が動いていることがわかります。


[D] 端・キツめ

D:全体表面

D:端・キツめ 全体
2025/09/11
D:端・キツめ 全体
2025/09/16
D:端・キツめ 全体
2025/10/07
D:端・キツめ 全体
2025/10/09
D:端・キツめ 全体
2025/10/10
D:端・キツめ 全体
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

ハリが出るくらいにキツく圧着してテンションの掛かった気泡を作りました。実験当初は細かなハリのある気泡も沢山見られましたが、1ヶ月後には細かな気泡もハリも無くなりました。

D:全体裏面

D:端・キツめ 全体
2025/09/11
D:端・キツめ 全体
2025/10/10
D:端・キツめ 全体
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

実験開始直後は裏面からも空気がパンパンに入ってテンションが掛かっている様子が伺えますが、1ヶ月後にはテンションが緩んでいます。

D1:表面

D1:端・キツめ 拡大
2025/09/11
D1:端・キツめ 拡大
2025/10/10
D1:端・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

D1の拡大写真です。細かい気泡が無くなっています。シート右下にかけてあった小さい気泡は他の気泡と合体しているようです。中央に近い部分に気泡がありましたが、10/10には無くなくなっています。気泡が広がってシートに馴染んだのか?と考えて該当箇所を指で擦りましたが、シートはしっかり貼り付いてたままで、両面から見ても気泡やシワが新たに発生することはありませんでしたので空気が抜けたのだと思います。

D1:裏面

D1:端・キツめ 拡大
2025/09/11
D1:端・キツめ 拡大
2025/10/10
D1:端・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

D1の裏の拡大写真です。小さい気泡が無くなっていることが確認できます。

D2:表面

D2:端・キツめ 拡大
2025/09/11
D2:端・キツめ 拡大
2025/10/10
D2:端・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

D2の拡大写真です。小さい気泡が無くなっています。

D2:裏面

D2:端・キツめ 拡大
2025/09/11
D2:端・キツめ 拡大
2025/10/10
D2:端・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

D2の裏の拡大写真です。貼った直後は貼りムラができて僅かに空気が入っているように見えますが、1ヶ月後にはムラは無くなっています。

D3:表面

D3:端・キツめ 拡大
2025/09/11
D3:端・キツめ 拡大
2025/10/10
D3:端・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

D3の拡大写真です。小さい気泡が無くなっています。

D3:裏面

D3:端・キツめ 拡大
2025/09/11
D3:端・キツめ 拡大
2025/10/10
D3:端・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

D3の裏の拡大写真です。小さい気泡が無くなっています。

D4:表面

D4:端・キツめ 拡大
2025/09/11
D4:端・キツめ 拡大
2025/10/10
D4:端・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

D4の拡大写真です。大きな気泡が明らかに小さくなっています。

D4:裏面

D4:端・キツめ 拡大
2025/09/11
D4:端・キツめ 拡大
2025/10/10
D4:端・キツめ 拡大
2025/10/10の写真のコントラストを上げたもの

D4の裏の拡大写真です。裏からも大きな気泡が小さくなっていることがわかります。

[D] 端・キツめ のまとめ

全体的に当初の気泡のテンションよりも緩くなりました。空気の圧がシートの粘着力より強く、広がって馴染んだのだと思います。また中央に気泡を配置した時と異なり、[D4]などで空気が明らかに抜けた事が観測できました。[D4]を枚数の多い全体写真で確認すると、9/11に実験開始して9/16時点で気泡が小さくなっており、比較的短期間で空気が移動していることがわかります。


まとめ

  • 貼りムラや気泡は1週間以内にほぼ馴染む
  • 気泡は移動し端から空気が抜けたり気泡同士合体する
  • 更に大きな気泡が入ってしまった場合はどの様になるかはわからない

気泡がどいういう理屈で動くのかまではわかりませんが、少なくとも気泡が自然と動くことと、気泡同士がぶつかれば合体することが観察できました。また移動することによって自然と空気が抜けることもわかりました。

当初は気泡ができた時点でカッティングシートは膨らみますので、既に空気を抜いたとしても貼り付いている箇所と長さが僅かに食い違って長さの辻褄が合わないのでは?という風に考えていました。現に今回の実験ではわざと気泡を入れるためにシートを引っ張ったりして空気を含ませました。しかし実際は多少の気泡であれば長さが合わなくてシワになるような事もなく問題なく馴染みました。これはシートサイズが6 x 6cmと小さいサイズだった事も要因として大きいと思います。

実際にご注文いただくカッティングシートのデザインは、余程大きいデザインやベタのデザイン出ない限り、シートとして残る部分はもっと小さいです。実験で使用した6 x 6cmのシートはベタでシートの端が遠いですが、注文でデザインをカットした場合は、もっと気泡が閉じ込められるエリアが小さいことが殆どで、空気は実験よりも気泡は抜けやすいと考えられます。

もし細かな気泡がたくさんできてしまった場合は、以下の順序がオススメです。

  1. 時間の猶予があるなら1週間ほど放置してみて様子を見る
  2. 空気を抜く(詳細記事:空気の抜き方

放置することで空気が自然と抜けることと、気泡が合体することで、空気を抜く作業が必要だとしても、気泡が合体してまとまっている方がカッティングシートを傷つけるのが最小限に収まるからです。