カッティングシートの貼り方

慎重に作業を進めれば、誰でも簡単に貼ることができます。 納品時には貼付方法の説明書も同封していますので、安心して施工する事ができます。
作業前に確認しておきたい関連ページ
まずはカッティングシートの構造を理解しましょう。転写シート、カッティングシート、剥離紙の構造になっており、転写シートにカッティングシートを移してから目的の場所に貼り付けます。
貼り方を選ぶ
カッティングシートの貼り方は【ドライ・空貼り】と【ウェット・水貼り】の2種類があります。それぞれ貼り付けるデザインの形状によって適した向き不向きがあります。
なお当ページで記載している貼り方は一例であり、デザインやサイズによっては適性でない場合があります。本文中のアドバイスを参考に、デザインの大きさなどに合わせて施工しやすいやり方で作業を進めてください。
貼り方1:ドライ・空貼り
適している | A2(420 x 594mm)未満までのサイズのデザイン。微細なデザインや形状が複雑なデザイン。曲面へ貼る場合。 |
---|---|
適していない | サイズが大きく、目線を動かさないと全体が見渡せないサイズの場合はかなり難しい。シートとして残る部分(ベタ部分)の面積が大きいデザインも空気が入りやすい。目安としてA2サイズ以上はドライではなくウェット・水貼り推奨。 |
メリット | 作業工程がシンプルで作業が早い。 |
デメリット | 位置合わせのミスや貼り皺ができた時に修正ができない。 |
貼り方2:ウェット・水貼り
適している | A2(420 x 594mm)サイズ以上の大きいデザイン。またシートとして残る部分(ベタ部分)の面積が大きいデザイン。 |
---|---|
適していない | 位置ズレの修正ができる反面、粘着面が少ない細かく微細な形状のデザインでは粘着力が一時的に弱くなるため、逆にズレる可能性がある。A2未満の小さいサイズ。 |
メリット | 施工時の皺、位置ズレは多少の修正が可能。 |
デメリット | 完全に定着する(乾燥)のに時間がかかる。 |
共通の注意事項
作業する人数
作業される方の技術によりますが、おおよそA2(420 x 594mm)を超える大きいサイズになる場合は、2名以上での作業推奨します。大きいサイズになるとどうしても不意にヨレてしまうためです。
季節による注意点
冬は夏と違い、外気温が下がっていると屋外の施工面も冷えています。特に車両などは温度の影響を受けやすいことは想像に容易いと思います。そのような冷えた状態の車体へ貼り付けると急激にシートの接着剤が固くなり、接着力が低下します。冷えている場合は施工面をヒートガンをあてて軽く温め、カッティングシート自体も常温に戻してから貼り付けてください。651標準シートの場合、メーカーのスペック表では最低施工温度は8度です。
また夏は炎天下・日光下で貼り付け作業を行うと糊が緩み、糊ズレ(接着剤がずれて薄くなる現象)や、はみ出し・汚れ・密着不良が起きやすくなります。接着剤の挙動が不安定になるため施工精度が落ちます。なるべく気温が低い夜間や屋内ガレージで作業をしてください。
ドライ・空貼りでの貼り方
ドライ1. 準備
霧吹きを用いず施工する貼り付けをドライ・空貼り(ドライアプリケーション)と呼びます。
使用する道具のスキージーとは施工用のヘラの様なもので、定規にタオルをあてがったものでも代用でき、発注時に、オーダーフォームからもオプションとして購入いただくことが可能です。マスキングテープはなるべく幅が太めのものが、しっかり安定するのでオススメです。幅約18mm以上を目安にしてください。
また施工面の油脂や埃やワックスは、事前にきれいに拭き取っておいてください。油膜やゴミが残っていると接着が安定しなかったり、剥がれの原因などに繋がります。
ドライ2. 転写シートとカッティングシートを圧着する
まずはカッティングシートと転写シートを、しっかりこすって圧着しましょう。しっかり圧着していないと、台紙(剥離紙)側にカッティングシートが残りやすくなります。角に引っ掛けて転写シートを破らないよう気をつけてください。万が一転写シートが破れてしまったら、マスキングテープで補強してください。
裏面(剥離紙側)からもしっかりと圧着します。裏面からも圧着することで細かい文字なども、しっかりと転写シートに貼り付きやすくなります。写真では剥離紙に方眼が印字されていますが、方眼が印字されていない種類のシートもあります。製作する工程上、方眼がデザインに対して真っ直ぐである保証はありませんので、位置決めの際はご注意ください。
圧着し終えたら、端っこを少し剥がしてみてちゃんと転写シートに貼り付いているか確認してください。もしスムーズに転写シートに貼りつかない場合は、『転写シートに貼りつかない場合』の方法を試してください。転写シートに貼り付く感覚がわかったら、次へ進みましょう!
ドライ3. 貼る位置を決めて、下辺をテープで仮止めします

カッティングシートを貼る位置を決定し、下辺をマスキングテープで固定します(点線の部分)。 壁面などに貼る場合は、下辺だけだと垂れ下がってしまいますので、上辺にも仮止めでテープを貼ってもかまいません。あくまで一例ですので、デザインの大きさや施工面によって、やりやすい方法で固定してください。
仕上がりサイズを指定して製作した場合は、仕上がりサイズの指定にある貼り付けの写真を参考に位置決めをしてください。
ドライ4. 下辺のテープを軸に裏返します

下辺の固定用テープが剥がれないよう注意しながら、カッティングシートを裏返します。剥離紙はまだ剥がさず、ついたままの状態です。上辺にもテープを貼った場合は、この時点で上辺のテープを剥がしてください。
ヘルプワンポイントアドバイス

細長いデザインや大きいデザインの場合は、写真のように小分けにすると格段に貼りやすくなります。施工時に空気が入りにくくなりミスが減ります。小分けに切る場合は固定用テープから剥がれないように注意してください。
ドライ5. 剥離紙を剥がします

シートを剥離紙から剥がし転写シートに貼り付けます。勢い良く剥がすと切れたりすることがありますので焦りは禁物です。転写シートに貼りついていることを確認しながらゆっくりと剥がしてください。
ヘルプ転写シートに貼りつかない場合

転写シートに貼りつかない場合はもう一度圧着してください。特に細かいデザインは転写シートに接着するカッティングシートの面積が小さいため起こりやすいです。シートカラーや製造ロットにより、若干の転写のしやすさに違いが見られますが、当店での製造時ではなく、カッティングシート自体の製造時の個体差と考えられます。耐候性には問題はありませんのでご了承ください。
- デザインが見える面から転写シートを圧着(こする)
- 裏返して剥離紙側から剥離紙を圧着(こする)
- 剥離紙を上、転写シートが下の状態に置く
- 剥離紙を転写シートに押さえつけながら、剥離紙を横にスライドさせるように剥がす
ドライ6. スキージを使用して貼り付けます

シートをピンと張ってヨレないように気をつけながら、スキージーでゆっくり圧着しながら貼ってください。この時点ではしっかり圧着しないで大丈夫ですので、シワにならないようにだけ気をつけてください。力を入れ過ぎると、スキージーが引っかかって、転写シートが破れたりすることがありますので注意してください。
写真の例では比較的小さなシートでしたので、中央から貼付けましたが、サイズやデザインによって貼りやすい方法は異なります。例えば、細長くて大きいデザインの場合は、中央からではなく端から貼っていく方がやりやすいと思います。
ヘルプ サイズが大きい場合

施工するカッティングシートのサイズが大きい場合は、無理せず複数人で作業を行ってください。またサイズが大きいとヨレやすくなりますので、写真の様に余白部分にしっかりした素材で長い定規を貼り付けて引っ張ってください。指で持つと点で支えることになりますが、定規を使用すると辺で引っ張ることができるためヨレ防止に効果的です。定規は必ず転写シートにのみ貼りつけ、カッティングシート本体には付かないように注意してください。
ドライ7. 転写シートを剥がす前に圧着します

施工面とカッティングシートの間の空気が、完全に抜けるようにスキージで中央から放射状に圧着してください。この時、一気に力を入れて擦るとシワになりやすいので、まず力を抜いて軽く滑らせて全体的にシワ無く圧着できたら、仕上げにもう一度少し力を入れてしっかり圧着するようにしてください。特にシートとして残る部分が多いデザインの場合は、空気が入りやすいので、丁寧に行ってください。
ドライ8. 転写シートとマスキングテープをゆっくり剥がします

しっかりと圧着できたら、転写シートとマスキングテープを剥がします。この時も、勢い良く剥がしてしまうと、施工面に上手く貼りついていない部分が切れる恐れがありますで、必ずしっかり貼れているかどうか確認しながらゆっくり剥がしてください。
ドライ9. 完成!

これで完成です。お疲れ様でした。
もし空気が入ってしまい、ポコッとした気泡がシート内にできてしまっていても、無理に剥がさないでください。カッティングシートはとても薄い素材のため、無理に剥がそうと引っ張ると、すぐに伸びたり切れたりして修正がきかなくなります。次の項目にて対処方法を記載しておりますのでご確認ください。
PDFで貼り方を見る:貼り方の説明書.pdf
ヘルプ空気が入ってしまった場合

もしカッティングステッカーに空気が入ってしまっても、小さい気泡なら時間経過で自然に抜けていきます。どうしても空気が抜けない場合は転写シートを剥がしてから、空気の入った部分を細い針などで突いて空気を抜きます。穴はあまり目立たないので空気が入っても焦らず作業を進めてください。
ウェット・水貼りでの貼り方
ウェット1. 準備
カッティングシートを貼り付ける際、貼付面とカッティングシートの糊に霧吹きで水をかけて施工する場合があります。これをウェット・水貼り(ウェットアプリケーション)と呼びます。水貼りは主に車両への貼り付けやショーウィンドウ、スチール看板など、大きいサイズで、しっかり食いつく施工面への貼り付け施工時に用いられます。
使用する道具のスキージーとは施工用のヘラの様なもので、定規にタオルをあてがったものでも代用でき、発注時に、オーダーフォームからもオプションとして購入いただくことが可能です。マスキングテープはなるべく幅が太めのものが、しっかり安定するのでオススメです。幅約18mm以上を目安にしてください。 また施工面の油脂や埃やワックスは、事前にきれいに拭き取っておいてください。油膜やゴミが残っていると接着が安定しなかったり、剥がれの原因などに繋がります。
中性の食器用洗剤を混ぜるのは水の表面張力を壊すことだけが目的です。中性ではなくアルカリ性や酸性の洗剤の場合、カッティングシートの糊部の変質させたり分解・劣化する可能性があるため避けてください。また中性であっても「保湿成分入り」「天然オイル配合」などをうたった多機能な洗剤も、残留物が物理的な膜となって、糊が施工面にしっかりと接着(圧着)するのを恒久的に妨害しする可能性があるため極力避けた方が無難です。
水貼り2. 転写シートとカッティングシートを圧着する


表面と裏面(剥離紙側)からしっかりと圧着します。裏面からも圧着することで細かい文字なども、しっかりと転写シートに貼り付きやすくなります。
写真では剥離紙に方眼が印字されていますが、方眼が印字されていない種類のシートもあります。製作する工程上、方眼がデザインに対して真っ直ぐである保証はありませんので、位置決めの際はご注意ください。
圧着し終えたら、端っこを少し剥がしてみてちゃんと転写シートに貼り付いているか確認してください。もしスムーズに転写シートに貼りつかない場合は、転写シートに貼りつかない場合の方法を試してください。転写シートに貼り付く感覚がわかったら、次へ進みましょう!
ウェット3. 貼る位置を決めて、下辺をテープで仮止めする

カッティングシートを貼る位置を決定し、下辺をマスキングテープで固定します(点線の部分)。壁面などに貼る場合は、下辺だけだと垂れ下がってしまいますので、上辺にも仮止めでテープを貼ってもかまいません。あくまで一例ですので、デザインの大きさや施工面によって、やりやすい方法で固定してください。
ウェット4. 下辺のテープを軸に裏返す

下辺の固定用テープが剥がれないよう注意しながら、カッティングシートを裏返します。剥離紙はまだ剥がさず、ついたままの状態です。上辺にもテープを貼った場合は、この時点で上辺のテープを剥がしてください。
ウェット5. 剥離紙を剥がす

シートを剥離紙から剥がし転写シートに貼り付けます。勢い良く剥がすと切れたりすることがありますので、焦りは禁物です。必ず、ゆっくりと転写シートに貼りつている事を確認しながら剥がしてください。
ヘルプ転写シートに貼りつかない場合

転写シートに貼りつかない場合はもう一度圧着してください。特に細かいデザインは転写シートに接着するカッティングシートの面積が小さいため起こりやすいです。シートカラーや製造ロットにより、若干の転写のしやすさに違いが見られますが、当店での製造時ではなく、カッティングシート自体の製造時の個体差と考えられます。耐候性には問題はありませんのでご了承ください。
- デザインが見える面から転写シートを圧着(こする)
- 裏返して剥離紙側から剥離紙を圧着(こする)
- 剥離紙を上、転写シートが下の状態に置く
- 剥離紙を転写シートに押さえつけながら、剥離紙を横にスライドさせるように剥がす
ウェット6. 洗剤水を霧吹きで吹き掛ける

粘着面と施工面の両方に洗剤水をたっぷり目に吹き掛けます。施工面の範囲より大きめに吹き付けておいてください。ただし、転写シートが和紙製なので、あまり転写シートにはかからないようにしてください。
ウェット7. スキージを使用して貼り付ける

シートをピンと張ってヨレないように気をつけながら、スキージーでゆっくり圧着しながら貼ってください。この時点ではしっかり圧着しないで大丈夫ですので、シワにならないようにだけ気をつけてください。力を入れ過ぎると、スキージーが引っかかって、転写シートが破れたりすることがありますので注意してください。
写真の例では比較的小さなシートでしたので、中央から貼付けましたが、サイズやデザインによって貼りやすい方法は異なります。
例えば、細長くて大きいデザインの場合は、中央からではなく端から貼っていく方がやりやすいと思います。
ヘルプサイズが大きい場合

施工するカッティングシートのサイズが大きい場合は、無理せず複数人で作業を行ってください。またサイズが大きいとヨレやすくなりますので、写真の様に余白部分にしっかりした素材で長い定規を貼り付けて引っ張ってください。指で持つと点で支えることになりますが、定規を使用すると辺で引っ張ることができるためヨレ防止に効果的です。定規は必ず転写シートにのみ貼りつけ、カッティングシート本体には付かないように注意してください。
ウェット8. 転写シートを剥がす前に圧着し水を抜く

施工面とカッティングシートの間の空気が、完全に抜けるようにスキージで中央から放射状に圧着してください。この時、一気に力を入れて擦るとシワになりやすいので、まず力を抜いて軽く滑らせて全体的にシワ無く圧着できたら、仕上げにもう一度力を入れてしっかり圧着と水抜きを行ってください。力を入れてこすると、水がプチュっと端から出てきます。しっかりスキージーで水抜きを行わないと、水がシートとの間に残ったままになり、それが原因で表面がブツブツになる恐れがありますので、必ず行ってください。
ウェット9. 転写シートとマスキングテープをゆっくり剥がす

しっかりと圧着できたら、転写シートとマスキングテープを剥がします。勢い良く剥がすと、上手く貼れていない部分が切れたりする恐れがありますで、必ずしっかり貼れているかどうか確認しながらゆっくり剥がしてください。もし転写シートが剥がしづらい場合や、シートがズレそうな時は水が乾燥するまで待ちます。季節にもよりますが、通常30分~3時間程度、ガラス面の場合は12時間~48時間が標準的な待ち時間です。乾燥するにつれて粘着力が段々元通りに回復します。
ウェット10. 完成

これで完成です。お疲れ様でした。もし水が抜けきれていない場合は、スキージーで圧着しながら水を端へ移動させ抜いてください。 また空気が入ってしまい、ポコッとした気泡がシート内にできてしまっていても、無理に剥がさないでください。カッティングシートはとても薄い素材のため、無理に剥がそうと引っ張ると、すぐに伸びたり切れたりして修正がきかなくなります。次の項目にて対処方法を記載しておりますのでご確認ください。
PDFで貼り方を見る:貼り方の説明書.pdf
ヘルプ 空気が入ってしまった場合

もしカッティングステッカーに空気が入ってしまっても、小さい気泡なら時間経過で自然に抜けていきます。どうしても空気が抜けない場合は転写シートを剥がしてから、空気の入った部分を細い針などで突いて空気を抜きます。穴はあまり目立たないので空気が入っても焦らず作業を進めてください。
写真募集中!

こちらのページでは、実際に貼り付けた後のお写真を募集しています。ぜひお客様の施工例をお見せください。
よくある質問
-
- 外貼りと内貼り(左右反転)はどちらが良いですか?
-
基本的に外貼りをオススメします。 内貼りで貼る場合、ガラスに色が付いていると色の付いたガラス越しにカッティングシートを見る事になってしまうのが理由です。そのため特に理由がない限り、施工面の影響を受けない外貼りを推奨します。
外貼りと内貼りの違い
- 外側からデザインを反転せずに貼るのが「外貼り」。カッティングシートの基本的なデザイン構造です。
- 室内からデザインを左右反転したものを貼るのが「内貼り」。ガラスやアクリルなどの透ける施工面に貼る際に使用します。
以下、例として施工面がガラスの場合を紹介します。
外貼り(デザインの反転なし)
外貼りはスタンダードなデザイン構造です。シートの表側がデザイン正面になります。ガラスの色味の影響を受けないため、シート本来の発色や質感が感じられ、内貼りと比べて存在感があります。屋外で風雨に晒されるため、内貼り(室内から貼る)に比べると、やや表面に汚れ・ホコリ等が付きやすいです。一度施工してしまえば、埃が表面についても粘着が弱まることはありませんが、表面についた汚れをとるために掃除で何度も擦ると、結果的にカッティングシートの細い部分・細かな部分などは剥がれやすくなります。
外貼りが適しているシーン
適していないシーンや内貼りが適しているシーンを除き、基本的に外貼りの仕様で貼ることをオススメします。
外貼りが適していないシーン
高所に貼る 施工位置が建物の2階以上のガラスの表側から貼るには、作業用の足場を組まなければならず、素人の方が作業するには難易度が高いです。この場合は内貼りを検討した方が良いでしょう。
デザインが細かい デザインの細かい部分を何度も掃除(拭き取り、水洗いなど)すると、剥がれやすくなります。
内貼り(デザインを左右反転)
内貼り、鏡文字と呼ばれています。 デザインは左右反転し、ガラスの内側から貼り付けます。すると外側から見た際に文字が正しく読める仕上がりになります。デザイン正面から見た際には、ガラスを挟んでステッカーの粘着面が見えている状態です。外側から見るとカッティングシートの凹凸は見えず、ガラスと一体化して見えるため、主張が少ない上品な印象です。また外貼りに比べ、汚れが付着し辛い環境のため長持ちします。
内貼りが適しているシーン
高所に貼る 前述のとおり外貼りでは、高所に貼るのは難易度が高いです。そのためガラスの裏側(つまり室内)から内貼りするのがオススメです。
室外環境の汚れが気になる環境 汚れが付きにくく、影響が少なく掃除などがしやすいので、長期的に見て長持ちしやすいです。
内貼りが適していないシーン
ガラスに色が付いている 多いのが車の窓ガラスが、スモークガラスやUVカットガラスなどで色がついている場合です。内貼りをすると、色のついたガラスを挟んでカッティングシートを見ることになるため、外側からはカッティングシートが殆ど見えなくなります。
網入りガラス ビルの窓などでよく見られる格子状の網が入ったガラスです。内貼りすると、この網とガラス越しにカッティングシートを見ることとなりますので、とても見づらくなります。
マット系カラーを使用したい 651標準シートのマット系カラーや、8500電飾用シートなどを使用する場合、シートの表面は艶消しですが、裏面は艶ありの粘着面です。そのため艶消しの表面としたいのであれば、外貼りである必要があります。またシートの表面と裏面の色が異なるシートもありますので、各シートの色見本ページからご確認ください。
デザインが大きい(目安:A3以上)、施工作業に慣れていない デザイン正面は粘着面を見ますので、もし施工の際に気泡が入ってしまうと目立ちます。気泡は多少でしたら時間経過とともにある程度は馴染んで目立たなくなりますが、デザインが大きかったり施工作業に慣れていない場合は、外貼りの方が良いと思います。気泡が入りずらい施工方法として、「ウェット・水貼り」がありますが、通常の貼り方である「ドライ」に比べると少し慣れが必要です。
-
- 大きいサイズの貼り方
-
おおよそ40cm x 40cm以下のサイズであれば、慣れていない方でも慎重に作業すれば簡単に貼れると思います。しかしそれ以上のサイズになると、1人での施工作業自体が難しくなり難易度が上がります。大きいサイズを貼る際に注意していただきたい点を紹介します。
2人以上で作業を行う
大きいサイズはどうしてもヨレてしまうことや、位置決めが難しいため、2人以上で作業してください。
カッティングシートは薄く伸びやすい素材ですので、ヨレて意図しない場所に張り付いてしまい、カッティングシートを剥がすとカッティングシートが伸びてしまいシワの原因になります。
ヨレないように長い定規を当てる
写真のように長い定規を転写シートに貼ると、ヨレずに”辺”で持つ事ができます。特に小分けにして貼れないベタの部分が多いデザインで有効な方法です。
参考記事:小分けに切ってから貼る
なるべく水貼りで行う
カッティングシートは一度貼ってしまうとやり直しが効きにくいため、水貼りで施工することをお勧めします。水貼りであれば、もしズレた位置に接着面が触れても、完全に施行面に圧着するまではある程度位置決めのやり直しが効くからです。
水貼りと聞くとやや難易度が上がりそうなイメージですが、実際に作業してみると、通常の貼り方(ドライ)と比べ、洗剤水を吹きかけるくらいしか違いがありませんので、実際にはイメージよりはハードルは低い施工方法だと思います。もちろん水貼りができるのは、洗剤水を吹きかけても大丈夫な施工面に限ります。
貼り付け作業を業者に頼む
カッティングシートは一度貼ってしまうとやり直しが効きにくいため、大きいサイズは業者に頼むのも一つの手段です。特に経験が浅い状態で大きいサイズにチャレンジするのはあまりお勧めしません。
-
- 一文字、一部分だけ作り直したい
-
施工する際や、施工後にデザインのミスが見つかった時に一文字、一部分のみをやり直す方法の紹介です。
貼り付けでミスをした
上図の解説
- 【正常】本来あるべき姿のデザイン
- 【ミス】「p」が剥がれてしまった状態
- 【修正】「p」だけ再発注し貼り付けた状態
上図の例は「Sample」という文字をカッティングシートで作成し、施工の際に「p」だけゴミが混入してしまって剥がれてしまったため、「p」のみ再発注をして貼り直した場合を想定しました。 【修正】では角度が2度だけ左に傾けさせたのですが、両端の「m」「l」の直線と比べて若干傾きがあるのがわかりますか?ガイドも何もない状態で貼ると僅かなズレが目立ってしまうのが理解いただけると思います。これはイラストなどよりも文字で起こりやすく、小さいデザインの方がより目立ちます。
直す方法1. 【一番確実な方法】デザインすべてを発注し直す
傾きも生じないため、全て剥がしてやり直すことが一番確実です。小さいサイズであれば費用も高くないため、すべてを貼り直すのがお薦めです。
直す方法2. 前後の文字も発注する
大きいサイズのデザインで一部分を貼り直したい場合にオススメの方法です。 上図の【注文パーツ】のように「p」と前後の文字の背景部分のみを残した状態でパーツを発注し直します。
次に【施工】で既に貼られている「m」と「l」が【注文パーツ】の背景にピッタリ合うように貼り合わせます。このように前後の文字をガイドとして使用すれば、「p」は本来の位置に自然と収まります。そして最後に「m」と「l」のガイド用の背景を剥がせば完了です。剥がす際に文字も一緒に剥がれないように注意してください。
理屈が分かりやすいよう「m」と「l」の背景部分をすべて作るパーツ案で説明しましたが、考え方としては前後の文字や図形(もしくは上下)を相対的なガイドとして使用するということですので、基本的には上図のように前後の文字の一部分だけのパーツで大丈夫です。この方が最後の剥がす作業が簡単なのでお薦めです。
- Illustratorでの発注方法:上記で説明したようなデータをご用意ください。
- 画像データでの発注方法:デザイン情報は1つだけダミーで登録し、備考欄に事情を入力してください。
- 文字入力での発注方法:デザイン情報は1つだけダミーで登録し、備考欄に事情を入力してください。
直す方法3. マスキングテープでガイドを作る
施工前にマスキングテープで貼る位置にガイドを貼っておいて、それに合わせて「p」を貼り付けて、最後にマスキングテープを剥がせばズレることなく貼り付けることができます。ただこの方法は剥がれてしまった文字の正確な位置がわからなければ成立しない方法ですので注意してください。文字間が均等なフォントの場合や、ガラスに貼られている場合に裏側(カッティングシートを貼っていない面)から家庭用プリンターで印刷した原寸大のデザインをあてがい、それに合わせて貼るなどしてください。
スペルミスをした
「Sample」と作成するつもりがスペルミスで「Sanple」と作成してしまった場合、間違えた「n」を剥がして正しい「m」だけ作り直して入れ替えれば良さそうに思えますが、「m」の方が「n」よりも横幅が大きいことが多いので、「n」を剥がしてその空いたスペースに「m」を貼り付けても文字間が不自然になります。もちろんこれは例ですので、デザインによっては(特に営業時間などの数字)文字を入れ替えても不自然ではない場合もあります。
施工前でまだカッティングシートが台紙にある状態であれば、器用な方なら「m」のみ再注文し、他の文字を一度剥がして、文字間を調整することはできると思いますが、他の文字と水平を取るのが難しいです。
施工後の場合は「ple」を右にズラして貼り直したくなりますが、カッティングシートは薄く強力に接着されているため、十中八九、剥がした「ple」は伸びてもう一度貼れるような状態にはなりません。そのため施工後に気づいた場合は、デザイン全体を再注文いただくのが確実です。
シールはがしは以下の「3M フィルムはがしらくらく スプレー 420ml FILM」が粘着残りもなく強力に剥がせるのでオススメです。スクレイパー(ヘラ)もあるとより作業がスムーズです。
-
- スキージは何枚あれば作業しやすいですか?
-
短辺が50cmを超える大きいサイズの場合、人手を2,3人手配した方がスムーズに施工できます。1人がスキージで押さえ、他の方は転写シートを支えてピンと伸ばす状態を保つと作業しやすいと思います。
スキージはおおよそ10cm×8cmのサイズで、1回の使い捨てではなく何度でも施工にご使用いただけます。施工現場が複数に分かれている場合など、実際の状態に合わせて個数をご指定ください。もし発注後(注文未確定の状態)にスキージの枚数を変更が必要であれば、連絡掲示板からお申し付けください。その場合はお見積りが確定するまで「お支払い方法の選択」ページへ進まないず、新しい見積もりが届くまでお待ちください。
-
- 水貼り(ウェット)とドライ貼りはどのように使い分ければよいですか?
-
基本的にはドライで問題ありません。
水貼り(ウェット)は施工面に貼ってから、ずらして修正が多少できるため失敗の可能性が低く思えますが、ズラす事ができるということは逆に意図しない方向にずれたりする恐れがあるということです。そのため水貼りは、シートとして残っている面積がかなり大きい場合などで使用されると効果的です。
デザインの形状によっても変わりますので、一概に言えない内容であるということを最初に断った上で、水貼り(ウェット)のメリット・デメリットをご説明させていただきます。
水貼り(ウェット)のメリット
- 空気が入っても抜きやすい
- 少しくらいなら施工面にシートを置いてから位置の調整ができる
水貼り(ウェット)のデメリット
- 道具を揃えないといけない
- (厳密にやると)気温を意識する必要がある
- (厳密にやると)乾燥に時間が掛かる
- 手早く行わないと転写シートが痛む
- メリットに挙げた「位置の調整ができる」は全体のレイアウトが崩れる恐れと隣合わせ
上記で上げたデメリットの他に、人によってはドライに慣れていないとウェットは難しい可能性がございます。
サイズに関して
ウェットは大きいサイズで行うのが基本です。
小さいサイズを貼ることもできますが、サイズが小さい=粘着面が小さく、ズレやすくなるため向いていません。必要以上に丁寧にやろうとしてウェットを選択した結果、レイアウトが崩れてしまっては元も子もありません。
そのため感覚的には40cm x 40cm以上くらいのサイズで、粘着面が比較的大きいデザインであれば、ウェットの方が良いと思います(背景を残す場合などは特に)。DIYの技術が個々人で異なりますので、一概にはいえませんが、60cm x 100cm以上になってくると金額も大きくなりますので、ウェット云々ではなく貼り付け作業だけ内装屋さんなどのプロにお願いするのも一つの手だと思います。
-
- 練習用のカッティングシートはありますか?
-
無料カラーサンプル
色見本のカラーチップでしたら、10色までカッティングステッカー代は無償で提供させていただいております。下記のページよりご依頼ください。なお転写シートは付属致しませんのでご注意ください。
また日本郵便の郵便書簡(送料弊社負担)にて発送のため、お手元に到着するまで数日〜お時間を要しますので、お時間に余裕を持ってお申込みください。
デザインされているもの
有償とはなりますが1枚110円(税込)から販売しています。 ご希望の場合はオーダーフォームの備考欄で希望の旨と数量をご記載ください。商品に同梱して発送させていただきます。デザイン、サイズ、色、カラーは選べませんのでご了承ください。
【商品データ】 ステッカー部分のサイズ:10.0cm×4.8cm 台紙のサイズ:約12.0 × 6.8cm(一辺ずつデザインサイズ+1cmの余白が付いた状態) シート:621短期用シート カラー:070ブラック
もし発注前や注文とは別に入手したい場合は、Frutto Storeからご注文をお願いいたします。
お客様がデザインしたもの
お客様がご自身でデザインされたカッティングシートを練習用としてご希望の場合は、1枚など小ロットでのご注文や、切り売り、1文字のみのご注文などをお願い致します。
-
- 施工の際、小さいサイズの場合でも素人が貼り付けできますか?
-
デザインのサイズが小さい・線が細い・パーツが細かい場合に、初めて施工なさる方が問題なく貼り付けをできるかとのことですが、
サイズが小さい・線が細い分には施工の際の難易度が上がることはないかと推測されます。
逆にサイズが大きく、全体が2m〜3mの大型になればなるほど施工の難易度は上がってまいります。
小さな場合は、糊の接地面が小さくなる分、台紙から剥がす際にパーツが台紙に残ってしまいうまく転写シートに移せない
といった点が危惧されますが、ステッカーを転写シートに押し付けるようにゆっくり行っていただければ解決いたします。
また、小さな分、手のブレによって貼り付ける位置がわずかにずれてしまうことも危惧されますので、
施工位置を決めていただいてから、マスキングテープなどで固定していただき、ズレないよう気をつけていただければ
問題ないかと推測されます。
初めての方のご注文も多く、初めて施工なさる方も問題なく貼っていただいておりますので、
注意深く丁寧に行っていただければ大丈夫かと思われます。
-
- 曲面部分に貼る場合のデザインの注意点を教えてください
-
曲面に貼る場合にカッティングステッカーのデザイン・サイズを決めるときは、
例えば、曲面部分に直線の定規を当てると直線的には10cmだが、メジャーなど曲面に沿うもので図ると曲面の回り込みがあり
11cmになる、などサイズにわずかに差が出てくるかと推測されますので、曲面の回り込みなどを考慮したサイズにて
データ作成いただけますようお願いします。
また、デザインも、例えば、真円の丸を曲面に貼りますと、曲面の回り込みによりましてはデータ上は真円でも
円が真円に見えず、曲面の回り込みによって遠近感が付き、わずかに縦長に見えてくることも考えられますので、
施工したい実物の曲面の回り込みを計算した上でデザインしてください。
特に円柱に貼る場合などは、回り込みを加味してデザインしたほうが美しく仕上がります。
実際に再現してみたい場合は、実物大にデザインを紙にプリントアウトしていただいて、施工面に添えて見ていただけますとわかりやすいかと推測されます。
-
- 貼った後にすぐに剥がれてきてしまうことはありますか?
-
通常、すぐに剥がれてしまうことはありません。
貼った後にすぐに剥がれてしまうのは、恐らく貼り付ける施工面とカッティングステッカーとの相性が合わないために剥がれてくる、もしくは、貼る際の盤面の拭き取りなどの掃除が不十分であったために油脂や埃などが入り込み粘着力が弱まってしまったことが原因であることが考えられます。
剥がれてくる原因が貼り付ける施工面にある場合は、カッティングステッカーを貼ること自体が困難なので、事前に施工面との相性の確認を行い、拭き取りの掃除などを充分に行ってください。
商品の初期不良等の場合を除き、貼り付ける施工面の問題による交換・返品は承ることが出来ませんので、ご注意ください。
-
- ウェットで施工する場合の方法を教えてください
-